Monster
簡単に誰かのせいにできるなら、助けてと素直に人に頼れたら、どれだけ楽だったのだろうか。
自分の力で生きて生きたい、なんて言ったくせに結局一人で泣いてばかり。
自分の世界の中で反響した感情や言葉は、自分をより苦しめるし、醜くさせる。
そんな小さな世界で小さな荷物を背負い込んでるだけなのに、大袈裟に肩で息をしながら、今日も這うように前に進む。
どれだけ不格好なのだろうか?
どれだけ不気味なのだろうか?
どれだけ無様なのだろうか?
ああ、やめていいのかな?
「助けて」のその一言が喉を焼けるように熱くさせる。
肌を凍えるように撫でる。
そこには暖かくて安心できる場所があるのを知っているのに。
凍える場所を選んだのは自分なのに。
ああ、ああ、ああ。
いっそどこか壊れてくれれば。
泣いていい理由を見つけさえすれば。
終わりにできる覚悟を決められさえすれば。